安全保障関連法訴訟 「平和に生きる権利が侵害された」などの訴え退ける 東京高裁、憲法判断示さず
集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法は憲法違反だとして、873人が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は24日、訴えを退けた1審東京地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。渡部勇次裁判長は、違憲かどうかの判断を示さなかった。原告側は立法により、戦争やテロで攻撃を受ける危険が生じ「平和に生きる権利が侵害された」などと訴えたが、渡部裁判長は「平和を達成する手段や方法は各人の信条、信念、世界観などによって異なり、保護すべき具体的権利とは言えない」と述べた。