【天文】塵を見通して検出、正体不明の有機分子 - 東大など
ガスや塵などの星間物質を透かして見える星の光のスペクトルには、特定の波長の光がさえぎられる「吸収線」が見られ、これが星間物質を知るカギとなる。こうした中に幅が太い「ぼやけた星間線」(DIB)と呼ばれる微弱な吸収線が観測されてきたが、それを引き起こす有機分子の正体ははっきりしていなかった。芳香族炭化水素やフラーレンが有力とされてきた正体の解明の手がかりを得るためには、塵を見通せる赤外線での分光観測を行い、塵が多い環境におけるDIBの検出が重要となる。