【医学】肺小細胞がんや悪性リンパ腫などでみられるCBP遺伝子変異について合成致死に基づく新しいがん治療標的を発見
本研究成果のポイント
肺小細胞がんや悪性リンパ腫など様々ながんで変異がみられるCBP遺伝子(別名CREBBP遺伝子)について、「合成致死」の関係性に基づいた新たな治療手法を見出した
● CBP遺伝子とp300遺伝子は、その両方の機能が失われると細胞は生きていけないという「合成致死」の関係にあることを発見し、そのメカニズムを解明● p300タンパク質の機能を阻害する薬剤を用いることで、CBP変異がん細胞を効率よく細胞死に導くことができる国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:堀田知光、東京都中央区、略称:国がん)は、肺がんの中でも悪性度が高い肺小細胞がんや悪性リンパ腫など様々ながんで不活性化変異がみられるCBP遺伝子について、p300遺伝子と相互に補い合い機能する関係があり、両方の遺伝子が機能しなくなるとがん細胞が死滅する「合成致死」の関係にあることを発見し、そのメカニズムを解明しました。