【考古学】奈良の箸墓古墳 被葬者は岡山出身?カギ握る埴輪の祖先
奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳(全長約280メートル)は、3世紀中ごろ、最初に築かれた大型の前方後円墳だとみられています。このころの倭(わ、日本列島)について記した中国の歴史書「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」に登場する女王・卑弥呼(ひみこ)の墓の有力な候補地としても知られています。この古墳でみつかった特殊な土器が、吉備(きび、現在の岡山県)の複数の地域の工人によってつくられたと考える新説を、最近、春成秀爾(はるなりひでじ)・国立歴史民俗博物館名誉教授(考古学)が発表しました。