【風評の深層・トリチウムとは】弱い放射線...服や皮膚通過しない
東京電力福島第1原発で保管される処理水の処分を巡っては、トリチウムの人体への影響を心配する声がある。だが、トリチウムを研究している富山大水素同位体科学研究センターの原正憲准教授(49)は「外部被ばくは無視できる」と明言する。根拠は、トリチウムが出す放射線の種類と、そのエネルギーの弱さだ。トリチウムの放射線は空気中だと5ミリメートル程度しか届かず、水中だと数マイクロメートル(1マイクロメートルは1ミリメートルの千分の1)も進まない。