【東京】小池都知事「新秘書」に元新聞記者 その狙いとは
小池都知事「新秘書」に元新聞記者 その狙いとは
J-CAST NEWS:2016/8/10
東京都の小池百合子知事が、政務担当の特別秘書の任命を進めている。政策立案への助言などを行うのが役回りだ。
現時点で任命されたのは、大日本帝国憲法の復活を主張する請願に賛成した経歴などで知られる元都議と、元読売新聞記者の2人。2人は、小池知事とどういう接点がある人物なのか。また、小池知事の狙いとは。■大日本帝国憲法復活を求める請願に賛成
小池氏が初登庁した2016年8月2日、元都議の野田数(かずさ)氏(42)氏を起用する人事を同日付で発令した。野田氏は小池氏の秘書や東村山市議を経て、09年7月の都議選に自民党から出馬し初当選。12年5月に自民党を離党し、新会派「東京維新の会」を立ち上げた。12年12月の衆院選に日本維新の会から出馬したが落選し、「教育評論家」などとして活動を続けてきた。野田氏が立ち上げた「東京維新の会」は、日本国憲法が無効であることを確認し、戦前の大日本帝国憲法の復活を求める請願に賛成している。当時「東京維新」は、橋下徹大阪市長(当時)が率いていた大阪維新の会との連携を目指していた。請願に賛成したことが問題化すると、野田氏は始末書を「大阪維新」に送ったが、橋下氏は当時、「誰がどう考えたって、大日本帝国憲法復活なんて、ホントに一部の特定のマニアの中だけでやっておく話だと思いますよ?広く有権者の皆さんの支持を得ながら政治をやっていくということを考えたら、大日本帝国憲法復活っていうのは、それはあり得ないと思いますね~」と一蹴した。こうした経緯がある野田氏の起用理由について、小池氏は就任後の8月5日の定例会見で、「本人は都議の経験もあり、非常に知己も多い」「これまでの活動の中で様々な、国会等にも人脈がある。人脈の広がりも政界のみならず、大変豊か」などと説明した。■猪瀬知事時代には元産経新聞記者が起用された8月9日には、小池氏は元読売新聞記者の宮地美陽子氏(39)も政務担当特別秘書に任命した。8月8日に読売新聞社を退社したばかりだという。これまでにも、特別秘書に新聞記者出身者が起用されたことはある。猪瀬直樹知事時代の2013年1月には、産経新聞の社会部編集委員だった石元悠生氏が政務担当特別秘書に起用されたとして話題になった。石元氏は、石原慎太郎元知事が初当選した1999年から長く都庁取材を担当したことで知られている。猪瀬氏は当時の記者会見で、都庁担当の記者は一般的には2~3年で異動してしまうことを問題視した上で、石元氏は都政を実質10年以上取材し続けてきたことなどを起用の理由として挙げている。今回の宮地氏については、読売新聞のデータベースを見る限りでは、署名入りで執筆していた記事は甲府支局時代のものが大半。16年8月8日の退社直前に所属していたのは、紙面をレイアウトする部署だった。起用の理由については、今後の小池知事の記者会見で明らかにされる見通し。▼関連スレッド