【社説】通常国会閉幕「国権の最高機関」なのか
延長を含め182日間と約半年に及んだ通常国会があす閉幕する。存在感の低下が指摘されて久しい国会だが、これほど空虚な国会も近年珍しかった。憲法が規定する「国権の最高機関」の名が泣く体たらくだ。少数意見も尊重して徹底的に議論を尽くし、よりよい結論を導く言論の府はどこへ行ったのか。国会改革は待ったなしだ。事実上の会期末だったきのうの参院本会議で自民、公明の与党と日本維新の会の賛成多数で可決、成立したカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法の審議が今国会を象徴した。