【菅野完】朝鮮人虐殺をなかったことにする小池百合子のように、歴史に向き合わない愚劣で酷薄な人間になってしまえば楽なのかもしれない
祖父が歩兵38連隊所属で、上海派遣軍の一員として、昭和12年の南京攻略戦に参加していたことを知った。「南京でなにがあったか、私かて聞いてない。聞いても教えてくれはらへんやろうしね。そやけど、食べ物商売をしようと決めたのは南京やとは言うてた。南京で、『どんなことあっても食べ物には手を出す兵隊と現地人』を見て、『帰ったら、食堂やろう』と決めたて言うてたわ」従軍体験を積極的に教えてくれる父方の祖父とは違い、寿司屋であるこの母方の祖父が戦争の話を一切しない理由もこのときにわかった。