【社会】非入所者遺族に補償認めず ハンセン病訴訟、「違法性認められる」が時効成立
ハンセン病の療養所に入っていない「非入所者」だった女性患者(故人)の鳥取県に住む遺族男性(69)が、国の強制隔離政策などで母親だけでなく、家族も偏見や差別の被害を受けたとして、国と県に計1925万円の損害賠償を求めた訴訟で、鳥取地裁(大島雅弘裁判長)は9日、請求を棄却する判決を言い渡した。判決は国などの責任について「患者や子供に対する社会の偏見や差別を排除する措置を取らなかった違法性や過失が認められる」と言及したが、男性の賠償請求権は時効成立で消滅したと判断した。