【物性物理】地球深部の岩石中に中性水素原子が存在する可能性が明らかに
東京大学の船守展正准教授らによる研究グループは、ミュオン・スピン回転法を用いて、石英の高圧相鉱物であるスティショフ石に注入されたミュオンの状態を調べ、それが電子1個を束縛したミュオニウムとして格子間位置に存在することを発見した。ミュオンは陽子の軽い放射性同位体として、物質中の陽子の状態を模擬する粒子であり、ミュオニウムは中性水素原子(H0)に相当することから、スティショフ石中の格子間位置に原子状態の中性水素が存在する可能性が示唆されている。