【気候学】温暖化の好影響 1つの氷河期を丸ごとスキップ
石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料を燃やすことで起きる地球温暖化は、暴風雨の激化や海水面の上昇、干魃(かんばつ)の長期化を招いていると科学者らは非難している。ところが今、その好影響を示す証拠が出てきた。それは、次の氷河期の開始を10万年かそれ以上遅らせたかもしれないというものだ。ドイツのポツダム気候影響研究所が科学誌「ネイチャー」に発表した研究結果によると、産業革命初期の1800年代の大気中の二酸化炭素(CO2)濃度は、新氷河期の到来をかろうじて避けることができる状況だった。