【材料科学】ヤヌスキューブの簡便な合成法を開発し、結晶構造の解析に成功 2つの顔を持つケイ素と酸素からなる立方体
ポイント
• フッ素を含むケイ素化合物を新規に合成し、選択的に結合させる新しい合成法を開発•きわめて簡便な合成法であり、さまざまなヤヌスキューブの合成が可能• 有機-無機ハイブリッド材料としてさまざまな分野での応用に期待
概要
国立大学法人 群馬大学【学長 平塚 浩士】(以下「群馬大学」という)大学院理工学府 海野 雅史 教授、武田 亘弘 准教授、江川 泰暢 博士、小栗 直己 修士らのグループは、国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)触媒化学融合研究センター 佐藤 一彦 研究センター長がプロジェクトリーダーを務める、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という)「有機ケイ素機能性化学品製造プロセス技術開発」(研究テーマリーダー:産総研 触媒化学融合研究センター ヘテロ原子化学チーム 五十嵐 正安 主任研究員)の一環として、かご型構造を持つケイ素化合物に、異なる2種類の置換基を対面に配置した「ヤヌスキューブ」と呼ばれる物質の簡便な合成法を開発し、その結晶構造を初めて解析した。