【研究】iPSの作製効率、20倍に=遺伝子働きやすい仕組み応用―マウスで成功・理研など
卵子では細長いひも状のDNAが緩くまとまり、遺伝子が働きやすい仕組みになっていることを応用し、マウスの人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製効率を約20倍アップできたと、理化学研究所と東京大、九州大、筑波大の研究チームが6日付の米科学誌セル・ステムセルに発表した。理研の石井俊輔上席研究員によると、この仕組みは卵子を用いたクローン胚ができる際にも働いているとみられ、皮膚や神経、筋肉などのさまざまな細胞が受精卵に近い状態に「初期化」する上で重要な役割を果たしていると考えられる。